あらすじ
彼女ができて一ヶ月、遠距離恋愛へのロマンを胸にオーストラリアへターム留学に旅立った僕。
慣れない異国の匂い、聞き取れない英語。居心地の悪さに押しつぶされそうになっていた僕を救ったのは、ホストファミリーの少女・エリスの僕の全てを見透かす微笑みだった。僕はエリスの笑みに畏怖し、怯えるが、いつしか忘れられない人物に――。
日本で帰りを待つ恋人が頭に過る。けれど、言葉が通じないからこそ募っていく、エリスへの言葉にしてはいけない感情——。
逃げるように過ごした日々の中で育ててしまった甘く切ない秘密は、帰国の飛行機の中で溢れ出していく。
異国の風、紅茶の香り、そして胸を刺す別れ。
恋と憧れ、欺瞞と純粋さが入り混じる、等身大でほろ苦い青春恋愛短編小説。