あらすじ

若い鞍職人ルスダンは、工房頭ラマズに成功した鞍の作者刻印を削られ、事故の責任だけを押しつけられていた。そんな彼女の密かな楽しみは、部位と寸法だけが記された匿名の修繕札。左の鐙革は六つ目――その指定を理解する試乗者だけが、彼女の仕事を正しく見ていた。 やがて職人組合の公開試乗で、ラマズは左右を七つ目に揃えた模造品を新規格として登録しようとする。だが試乗者が求めたのは、右だけを八つ目へ下げること。隠し刻印、厩舎受領簿、試乗札と署名が公開される中、彼はルスダンの顔も知らない名目上の夫だと名乗り――? 奪われた作者名と婚姻の選択権を、二穴の差から取り戻す、境界付き溺愛と職人ざまぁのお話です。

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小説を読もう2026/09/07
  • 現在の作品名目婚の鞍職人は刻印を削られましたが、六つ目と八つ目の鞍で私の名を取り戻します