あらすじ
「婚約破棄はお受けしますので、お花をいただけませんか」
伯爵令嬢コレットは、花が好きだ。
珍しい花なら、なおさら好きだ。
ある朝、助けた妖精から「今日の日没まで、恋の嘘をついた人の頭に花が咲く」という、少々変わったお礼をもらった。
その午後、婚約者が別の女性を連れて現れる。
「僕は彼女を心から愛している!」
――彼の頭に咲いたのは、絶滅したはずの金冠百合だった。
どうしよう。婚約破棄より、採取を急ぎたい。
鋏を握ったコレットを止めたのは、温室の持ち主であるアーヴィン公爵。
いつも植物の話を聞いてくれる彼は、今日も落ち着いていた。
ところが「その髪飾りは、母に頼まれて贈った」と話した途端、公爵の頭にも花が咲いてしまい――。
花のためなら遠慮を忘れる令嬢と、彼女にだけ隠し事のある公爵の、一日限りの花咲くラブコメディ。