あらすじ
故郷を攻め滅ぼされ、異国へ流れ着いた薬師の少女・ナージャ。
行き場を失った彼女を拾ったのは、戦乱の絶えない辺境を治めるアーレンスベルク辺境伯、エリアスだった。
温かく彼女を屋敷に迎え入れたエリアスに、ナージャは失った故郷の治療薬である「薬湯」を作ることで恩返しをしようとする。
異国の薬湯は、少しずつ屋敷の使用人たちや領民の心をつかみ、やがて国と国との関係にも思いがけない変化をもたらしていく。
けれど、故郷を失ったナージャには、まだ自分の「帰る場所」が分からない。
そして、いつしかエリアスもまた、彼女をただ守るだけではいられなくなっていく。
薬湯を作る薬師と、ひとりで領地を守ってきた辺境伯。
ふたりが見つける、「帰る場所」と「小さな幸せ」の物語。