あらすじ
三十六歳、独身、無職。
ザック・ホルトには、どうしても叶えたい夢があった。
――奴隷になりたい。
別に人生に絶望しているわけでも、自暴自棄になったわけでもない。
ただ、自分で考えて、自分で決めて、自分で予定を立てるのが、とにかく面倒くさいのだ。
衣食住が保証され、やることは主人が決めてくれる。
命令された仕事なら、いくらでも働く。
そんな理想の生活を求めて奴隷商会へ通うザックだったが、なぜか肝心の奴隷契約がことごとく失敗してしまう。
そんなある日、仕事先で一人の魔女と出会った。
彼女の名は、ラヴィニア・アステリア・ヴァルセイン。
後に“最凶の魔女”と呼ばれる彼女を前に、ザックはいつもの調子で声をかける。
「奴隷になるために主人を探しています! もしお探しでしたら、ぜひ!」
究極の指示待ち男と、最凶と呼ばれる魔女。
ちょっとおかしな二人の主従生活が、ここから始まる。