あらすじ

天川洋一はその日、見知らぬ監獄の中で目を覚ます。 そして看守の男に、ここは異世界だと告げられる。 特殊能力が使え、法律もなく何もかもが許される世界 アルティメット。 その世界の存続を望む者と終焉を望む者の戦いに、天川は巻き込まれていく。 ~ここからはネタバレを含みます~ アルティメットとは、現実世界で呼吸と共に人間の脳内に侵入し定着したシフトと呼ばれるナノレベルの小さな機械が、寝ている人間たちに共同で見せている仮想の世界である。 アルティメットは特殊能力が使えたり非日常的な部分が多数存在する一方で、自然や町並みなど現実世界に限りなく近く作られているため、まるで現実と非現実が共存したような世界である。 この世界で人は歳をとらず、来た時点での歳のまま生き続けることができる。 病気も存在せず法律もない、そして人殺しすら許されるこの自由な世界を理想郷だと思う者、存在してはいけない世界だと思う者、様々な思いがぶつかり合い、戦いが繰り広げられていく。 また、アルティメットでの1年は現実世界での1分であり、時間に大きなずれがある。 アルティメットには部屋というものが存在し、中に入りミッションをクリアすると、能力やほかの部屋への鍵など様々な報酬が与えられる。 アルティメットで人を殺すと、殺された側の人間が持っていた能力や鍵、金などのすべてを殺した側が得ることになる。 アテストキーという鍵を人の体に4秒間さしこむことで、その人間を監獄へ強制的に飛ばし、殺さずに戦闘の決着をつけることもできるが、その場合相手から得られるものは鍵のみである。 つまりアルティメットにおける戦いの中では、相手を殺したほうが所持能力が増え、強くなる確率は上がる。 エンドキーと呼ばれる8本の鍵。 これを全て集めると現れる部屋の中での最終ミッションをクリアできればアルティメットは終了する。 しかしこの世界を終わらせようと動けば動くほど、存続を望む者たちが全力で殺しに来る。 天川洋一(27) 現実世界で生きる意味を見出せず練炭自殺をしようと車の中で練炭を焚き、 睡眠薬を飲んで眠ったが、その最中にアルティメットへ来た男。 現実世界での1分はアルティメットでの1年であるため生きてはいるが、現実世界では確実に死が迫っているという特殊な状況を抱えている。 しかしアルティメットで永遠に生き続けようとはせず、その世界を終わらせるために戦いへ身を投じる。 正義感が強く、なるべく人を救い、もし死ぬ時がきたらその死を受け入れ笑顔で死ぬと心に決める。 自分はなぜ戦うのか、人を救うことに意味はあるのか、生きるとは何なのか、アルティメットは本当に終わらせるべき世界なのか、苦悩と葛藤を繰り返しながら戦っていく。 鎌神流善(32) 天川が来る16年も前からアルティメットにいる男。現実世界では16分が経過している。 かつてはアルティメットを終わらせるために戦うチームのリーダーであったが、強大な敵の前になすすべなく敗北し、 自分を救おうとした仲間達を目の前で皆殺しにされる。 全てに絶望し、あとは自分も死を待つのみという状況の中、天川に命を救われる。 現実世界ではバイトを掛け持ちしながら夢を追う売れない画家である。 辛く苦しい日々ではあるが、それでも現実世界に戻りたいと願っている。 助けられたのち、天川と共にもう一度アルティメットの終わりを目指し戦いに身を投じることを決意する。 元々正義感がとても強い男だったが、自分を救おうとした仲間を殺された過去の経験から、人は救うべきではないという考えを持ち、 正反対の考えを持つ天川とたびたび衝突をしながらも協力し、アルティメットの終わりを目指す。 アルティメットとは誰が何のために作ったのか、そして二人がたどり着く先とは・・・ これは異世界に迷い込んだ人間達の、長い戦いの物語である。。

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カクヨム2026/09/07
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