あらすじ
剣の腕では、誰にも期待されなかった。
クラスト王国の第二遊撃団長ライトスは、武力に恵まれないことへ強い劣等感を抱いていた。彼が磨き続けたのは、敵を倒す力ではなく、仲間を生きて帰すための守護魔法と戦い方だった。
ある日、隣国ストログから帰国する2人の王女が、正体不明の兵に襲撃される。
弟トッキーから危機を知らされたライトスは、王都からの帰還命令に背き、第二遊撃団を率いて救援へ向かう。王女たちを守るために選んだのは、長く使われていなかった灰壁砦での籠城戦だった。
ようやく襲撃者を退けた彼らだったが、その後に待っていたのは、祖国から向けられた剣だった。
偽りの命令、書き換えられた書類、消された真実。
国々の思惑が交錯し、信じていた祖国さえ敵へと変わっていく。
これは、敵を倒す強さではなく、決して誰も見捨てない強さによって、仲間と国の未来を守ろうとする青年の物語。