あらすじ
母の死から始まった、最下層からの旅。
百の階層からなる地下世界。
第百階層で母と暮らしていた青年レンは、亡き母の足跡を追い、上層を目指す。
第九十九階層、第九十八階層――。
世界を知らなかった少年は、階層を上がるたび、未知の街と人々に出会っていく。
そして第九十七階層。
そこでレンを待っていたのは、死んだはずの母の名前が刻まれた墓だった。
しかも、その墓には遺体がない。
母は何のために上層へ向かったのか。
この世界は、いったいどこまで続いているのか。
これは、第百階層から始まる、一人の青年の旅の物語。
〇登場人物
レン・アルヴェール
第百階層で母エレナと暮らしていた青年。
母の死後、彼女がかつて歩いた道を追い、第百階層から上層を目指す旅に出る。未知のものを知ることへの好奇心が強く、階層を上がるごとに世界の常識が少しずつ違うことに気づいていく。
リア
数秒先の未来を見る力を持つ少女。
その能力ゆえに第九十八階層では「災いを言い当てる魔女」として扱われていた。レンとの出会いをきっかけに、彼の旅に同行することになる。未来視には身体的な負担があり、時折、通常では見ることのできない未来の光景を垣間見る。
エレナ・アルヴェール
レンの母。
第百階層でレンを育て、彼が幼い頃に亡くなった。生前、一人で上層へ旅をしていたことが後に判明する。レンが知っていた母の姿と、旅人として残された記録との間には、大きな謎が残されている。