あらすじ
炎に包まれた聖ベルモ修道院で、若き修道士エミリアーノは死を覚悟した。
そんな彼を救ったのは、不気味な噂の絶えない「コロンナの墓守」ダヴィデだ。
「生きたいか? 生きたいなら一旦死なせる」
そう言ってダヴィデが放った謎の毒薬により仮死状態となり、エミリアーノは辛うじて死地を脱した。
しかし二十名の同胞は全員殺され、エミリアーノ自身も薬の後遺症により記憶を失い、左腕が動かなくなってしまう。
身元を隠し、ダヴィデの助手として広大な地下墓地で働き始めるエミリアーノ。
そこは八万もの遺骨が眠り、深夜には謎の取引が行われる、死と闇が隣り合わせの場所だった。
日々を過ごすうち、エミリアーノは墓地の帳簿に記されたある違和感に気づく。
「第五層――訳アリの遺体が納められる場所」
そこにあるはずの同胞の棺を開けると、腐敗した遺体すら存在していなかった。
静かに背後に立つダヴィデの青い瞳は、救世主か、それとも死神か。
身に毒を宿したエミリアーノは、真実を暴き、復讐を遂げるのか。
どこか不穏な二人の真実が重なり合う時、支配者ボルゴ家への復讐の幕が上がる。
魔法なし、転生なしの骨太ダークファンタジー。