あらすじ
科学と魔法が殺し合った大戦から二十年。
かつての最前線に築かれた〈躯ノ宮市〉では、百発の核ミサイルを防ぐ男がコンビニでレジを打ち、触れたものを灰にする男がゴミ処理場で働き、核融合使いの女が銭湯を経営し、怪獣が街を壊しても市民は平然と暮らしている。
そんな極悪治安都市の警察に、新たに〈英雄課〉が設立された。
最初の配属者は、新人巡査・森キニエ。
戦闘能力なし。怖がり。怪死体で吐くし、怪獣に泣いて腰を抜かす、ごく普通の女性警官だ。
ただし彼女には、ひとつだけ普通ではないところがあった。
──何が起きても、絶対に死なない。
それは、偶然に偶然が重なって彼女だけが生き残るという異能。
本人にとっては、幸運ではなく〈呪い〉だ。
そんな彼女の相棒は、全身を消し飛ばされても蘇る不死身少女。
魔法陣営序列第8位『不死鳥』クラム・シューティングスター。
仕事は、二百人の〈英雄〉たちに関わる事件を扱うこと。
戦えない。強くもない。そもそもやりたい仕事じゃない。
それでもキニエは、警察官として成長し、嫌いな都市をそれでも守ろうとする。
これは、絶対に死なないだけの新人警官が、だいたい災害みたいな英雄たちを相手に〈警察官〉になっていく物語。