あらすじ

幼馴染の美耶に恋をしている愛莉は、その気持ちを伝えることも、関係を壊すことも恐れて距離を置こうとする。忙しいと嘘をついても美耶は察し、放課後一緒に帰ることになる。バスの中、美耶が分けてくれた梅干しのおにぎりの酸っぱさに、愛莉は自分の恋心を重ねる。 ある日、愛莉は冗談めかして「好きな人は美耶かな」と口にするが、美耶は笑って流す。一ミリでも気づいてほしいと願う一方で、言ったことを後悔する自分にうんざりする。秋の文化祭で同じ係になり、二人だけの教室で見つめてしまう愛莉に、美耶は「見てる」と気づく。しかしその文化祭で、愛莉は美耶に他校の彼氏がいることを知り、愛莉は距離を取らざるを得なくなる。連絡も途絶えがちになるが、卒業式の日、二人は最後に一緒に帰る約束を交わす。 大学生になり、学校も学部も違う二人の関係は自然と疎遠になっていく。それでも数週間に一度、美耶からの連絡が続く。久しぶりに会ったファミレスで、美耶は「彼氏とうまくいってない」と漏らす。愛莉は密かに期待してしまう自分に気づく。 二ヶ月後の深夜、美耶から「彼氏に元から彼女がいたらしい」というLINEが届く。動揺する愛莉は美耶を家に呼ぶ。泣き腫らした目で訪れた美耶に、愛莉はただそばにいることしかできない。横になりたいと言う美耶の隣に並び。「またみてる」と気づかれ、「可愛いなって」と返す。その後雰囲気に感化された美耶は愛莉の手を握る。言葉より先に、温度が二人をつないでいた夜が静かに過ぎていく。 翌朝、二人は一緒に出かけることにする。寄ったコンビニで、美耶は梅干しのおにぎりを二つ買い、かつての借りを返すように愛莉に渡す。期間限定のはちみつ味は、思いがけず甘かった。美耶に問われ、愛莉はついに「美耶が好きだったんだよ」と告げる。美耶は嬉しそうに笑い、「ずっと知ってたし、気づいてたよ」と返す。これからもよろしくね、と美耶は明るく言う。甘さが染み渡る感覚の中、二人はバス停へ向かって歩いていく。

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小説を読もう2026/08/18
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