あらすじ
伯爵家の次男アルベルトは、二年前の事故で左脚に大怪我を負った。
侍女のリゼは、歩くこともままならなかった彼をずっとそばで支えてきた。けれどある日、彼の脚がすでにほとんど治っていることを知ってしまう。
それでもアルベルトは、父にも医師にも完治を告げようとしない。
理由はひとつ。
歩けるようになれば、止まっていた縁談が再び動き出すから。
そして彼が妻にしたい相手は、伯爵令嬢でも侯爵令嬢でもなく――侍女のリゼだった。
歩けるのに歩けないふりをする主人と、それを誰より上手に支える侍女。
少し歪んで、かなり重くて、それでも互いを手放せない二人の身分差恋愛短編。