あらすじ

残暑の夜、私は何となく戸を開けた。 行く宛など無い。ただ、遠くに光る駅へ行ってみようと思った。 生温い風。誰もいない地下道。暗い隧道。車窓から見えた小さな漁村。 田圃を抜け、川を渡り、人魂と戯れ、潮の香る港へ辿り着く。 海水は思ったよりも塩っぱく、何故か私は涙した。 老婆から貰った干柿を片手に、再び宛も無く歩き出す。 夏の夜と朝、生者と死者、現実と夢。その境目すら分からないままに。 これは、何処へ行くとも知れない「私」の、ある夏の漫歩。

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カクヨム
カクヨム2026/08/18
  • 現在の作品ある夏の漫歩