あらすじ
二十八歳の広告代理店社員・白石葵は、転勤で同じフロアに戻ってきた幼なじみの黒峰涼と十年ぶりに再会する。
昔は兄のように近く、でも決して越えられなかった距離。大人になった彼の低い声、熱を持った掌、視線の落とし方は、すべてが以前より少しだけ危険で、甘い。 日常のオフィスで交わされる何気ない言葉。雨の夜の帰り道で触れる指先。沈黙の中で高鳴る心臓。
葵は、涼の存在が自分の心の隙間にゆっくりと染み込んでくるのを止められない。
触れ合うたび、息がかかるたび、二人の間の空気は熱を帯び、夜が溶けるように関係が深まっていく——。 エロスと心の機微を丁寧に織り交ぜながら、長く続く二人の物語。