あらすじ

*登場人物* みゅう――園内レトロ喫茶「こもれび亭」で働く女性。真面目で少し陰気。誰にも知られたくない「精霊が見える」秘密を持つ。 将――園内売店の運営補助。お人好しで前向き。弁当作りを始め、意外な形で謎解きに貢献する。 雄作――企画・広報補助。挑戦志向で実利的。資料と規定を調べ、実現可能な方法を組み立てる。 明穂――ナディを担当する女性。細部まで丁寧に観察し、気長に動物と向き合う。 ナディ――移送を控えた高齢のメスのインドゾウ。 *あらすじ* 古いゾウ舎の閉鎖に伴い、ナディは一週間後に別の施設へ移ることになった。ところが移送箱へ入る訓練の最後の一歩だけを拒み、霧の向こうにある旧放飼場を見つめ続ける。 みゅうにだけ見える子ゾウのような霧の精霊は、「まだ」「むこう」「かえる、まえ」と訴える。将のアルミ弁当箱が鳴る音、リンゴの匂い、古い写真に残された「霧の彼方まで朝歩き」。四人が現実の記録と精霊の手掛かりを照らし合わせるうち、ナディが忘れずにいる長い年月の記憶が浮かび上がっていく。 笑える弁当と、言えなかった秘密と、ひとつの別れをめぐる

連載情報

ウェブ小説

配信言語
エブリスタ
エブリスタ2026/08/17
  • 現在の作品霧の彼方まで、お弁当を。