あらすじ
『バッドエンドを認めない』
——愛したヒロインに殺された主人公。その最悪な結末を覆すのは、世界でたった一人の読者だった。
仕事と部屋を往復するだけの味気ない日々。
他人に心を閉ざす青年・黒瀬イツキ(くろせ・いつき)にとって、唯一の救いはとあるWeb小説を追う時間だけだった。
だが——連載4年目にして訪れた最終話。
そこに描かれていたのは、主人公・リュウが最も愛したヒロインの手で胸を貫かれ、悲惨に散る胸糞悪い「バッドエンド」だった。
「ふざけるな……こんな終わり方があってまるかよ!」
絶望と憤りを抱えたまま眠りについたイツキ。
彼だけが知らなかったのだ。その小説を最初から最後まで追い続けた読者は、世界中で自分ただ一人だったということを。
——『黒瀬樹様。あなたが選ばれました』
深夜、自室の空間がガラスのように砕け散り、イツキの魂は異世界へと引きずり込まれる。
目を覚ました彼が与えられたのは、まさにあの悲惨な末路を辿るはずの主人公【リュウ】の肉体。そして、その身に宿る【邪神の欠片】という最悪の裏設定だった。
ヒロインに裏切られ、世界に絶望して死ぬ運命?
冗談じゃない。誰よりもこの世界を愛し、知り尽くした俺が——その絶望のシナリオを粉々に叩き割ってやる。
原作知識と執念だけを武器に手繰り寄せる、ハッピーエンドへの道。
最悪の運命に抗う、至高のシナリオ改変ファンタジー開幕!