あらすじ

天界を追放された気象管理者は、整えるべき風のない場所で、それでも指先を動かし続ける。 計画を持って動いた設計者は、目的を達成した後で、その計画が誰のものだったかを問い続ける。 与えられた場所を失った者は、なぜ作られたのかを知らないまま、隣にいる者の手を携えて歩き出す。 形成に関わった者は、触れていた相手が変わった後で、触れていたことの意味を問いながら、手を伸ばす。 四つの喪失。四つの問い。答えは出ない。 それでも、手は動く。 『失われた場所の外で』は、『創世記』および『失楽園』の人物・イメージに着想を得た四篇の連作小説です。原典の再話ではなく、追放・反逆・創造・形成という神話的な出来事の「後」を生きる存在たちを、それぞれの一人称で描きます。 四作の問いは、関係・行為・存在・意味へと深まります。どの問いにも答えは出ません。ただし四人全員が、最後に何かを動かします。

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カクヨム2026/08/17
  • 現在の作品失われた場所の外で