あらすじ
岐阜県知事へ初当選した、若き天才政治家。 国、県庁、市町村、議会、企業、住民――複雑に絡み合う利害を読み解き、誰が何を欲し、何を恐れているのかを見抜くことこそ、彼の最大の武器だった。
だがある日、彼が目覚めたのは現代の岐阜ではない。
天文二年――戦国時代の美濃。
しかも、その身は長井新九郎規秀。
後に斎藤利政を名乗り、「美濃の蝮」斎藤道三として歴史に名を残す男だった。
史実では美濃を奪いながら、最後は息子・義龍と争い、長良川で敗死する。
だが今度の道三は違う。
現代政治で磨いた交渉、人事、財政、組織運営、情報分析。さらに岐阜の地形、河川、物流、郷土史の知識を武器に、父から受け継いだわずかな足場から美濃の権力構造へ食い込んでいく。
敵をすべて殺す必要はない。
買収できる者は買う。
味方にできる者は味方にする。
争わせるべき敵は争わせる。
そして戦うしかない相手には、勝てる形を作ってから戦う。
長井規秀から斎藤道三へ。
一国の実力者から美濃国主へ。
やがて織田信長、今川、武田、朝倉、六角――戦国の英傑たちと天下を争うことになる。
今度は、美濃を盗るだけでは終わらない。
自分が死んでも壊れない国を作り、その仕組みごと日本へ広げる。
これは、現代の岐阜県知事が「美濃の蝮」となり、戦国日本を統一するまでの国盗り物語。