あらすじ
二年ぶりに故郷へ帰省した「私」は、懐かしい実家で奇妙な違和感を覚える。
父が亡くなってからほとんど手つかずのまま残されている父の部屋。そこに置かれた古いピアノ。そして、誰もいないはずの部屋で突然訪れる、完全な無音。
かつて中学二年生だった頃にも、同じことがあった。
そのとき本棚から落ちてきた、タイトルのない一冊の本。
数年ぶりに父の部屋を訪れた「私」は、再びその本を見つける。ページを開くと、そこには子供の字で綴られた日記があった。
そして最後の一ページには、
『八月十四日 今日は家族に会えた。』
とだけ記されていた。