あらすじ
魔王が討たれ、世界に平和が訪れてから十余年。
かつて勇者アルフィス・ブレイバーを導き、共に魔王を討った男――ブレイカー・ティアダイムは、人里離れた森の奥でひっそりと暮らしていた。
そんな彼のもとへ、ある日、一人の少女が訪れる。
「ブレイカー、私の供になりなさいっ! 私はいつか、世界に名を馳せる英雄となります!」
懐かしい言葉。
透き通る金色の髪と、淡い緋色の瞳。
少女の正体は、十余年前に死んだはずの勇者アルフィス。
なぜ死んだはずの彼女が、幼い少女の姿で再び現れたのか。
その理由を知らぬまま、二人は十余年ぶりの再会を果たす。
アルフィスが持つスキルは【オールラウンダー】。
剣も、魔法も、それ以外だって何でもできる。
ただし、その全てが最低限。
対するブレイカーのスキルは、対象の能力を最大十段階まで引き上げる【オールアップ】。
何でもできるが、何一つ極められない勇者。
その全てを引き上げられる、ただ一人の導。
二人が揃って初めて、その力は真価を発揮する。
そしてアルフィスには、死によって果たせなかったブレイカーとの約束があった。
世界に四匹しか存在しない古竜を倒すこと。
その証【竜の飛翔】を集め、伝説に語られる天空城へ辿り着くこと。
全ては、二人の名を世界に刻み――英雄となるために。
十余年越しの再会を果たした勇者と導が、かつて果たせなかった約束へ再び挑む。
二人で一つの英雄譚が、今度こそ始まる。