あらすじ
北海道・札幌、すすきの。
夜の街の片隅にある古びた雑居ビル。その三階には、一軒の整体院がある。
『路地裏整体』
店主は、三十五歳の整体師・久住直嗣(くずみ なおつぐ)
腕は確か。
人当たりも悪くない。
ただし――とにかく気が弱い。
そんな久住の店には、なぜか普通とは少し違う客がやってくる。
怖い顔をした男。
夜の街で働くボーイ。
近所の居酒屋店主。
キャバ嬢や風俗嬢。
時には、どう見ても関わってはいけない人間まで。
「……怖い」
そう思っていても、仕事は仕事。
久住は今日も、冷や汗を流しながら客の身体をほぐす。
これは、すすきのの片隅でひっそりと営業する『路地裏整体』と、そこを訪れる少し変わった客たちの物語。
身体をほぐせば、少しだけ心も軽くなる。
今日も路地裏整体には、誰かがやってくる。