あらすじ
ダンジョンが出現した日本・東京都。45歳の錬金術師、佐伯修一は、大手製薬会社で冒険者向けの薬を作っていた。
初心者でも買える安価な回復薬を作り続けてきた修一だが、「利益にならない」と会社をクビになってしまう。
そんな日に、金がなく回復薬を買えなかった初心者冒険者の死亡事故を見る。「薬が高いから死ぬなんて、おかしいだろ」――修一は自分の薬をネット販売することに。
一瓶100円。本人はただの薬草水のつもりだったが、購入者から「瀕死から全回復した」「これ、エリクサーじゃないの?」と驚きの声が殺到。口コミは広がり、やがて修一の薬は冒険者たちの必需品になっていく。
一方、修一を切り捨てた大手製薬会社は、売上の急減に直面していた。
クビになったおっさん錬金術師は、今日も知らず知らずのうちに冒険者を救っていく。
「薬が足りない? じゃあ、もう一本送っとくか」
本人だけが自分の作る薬が「エリクサー」と呼ばれていることを知らないまま――。