あらすじ
日本で生きていた青年、高瀬湊は、死後、異世界転生に際してある選択をする。それは左腕を代償に、詠唱なしで魔法を操り、その構造を解析・改稿することさえできる上位職《天賦魔術師》を手に入れるというものだった。
十分に説明を聞いた青年は自らその条件を受け入れ、迷宮王国ヴァルディスにカイル・アルヴァスとして転生する。
ところが、勇者隊の選抜で規格外の力を見せたカイルは、王家から危険視され「魔力を制御できない無能」として追放されてしまう。
だが本人は全く意に介さず、「勇者じゃないなら自由に迷宮へ潜れる」と冒険者へ転向。魔法を解析し、敵の術式すら書き換える《天賦魔術師》の力で、未知の魔物と魔法に満ちた迷宮を好き放題に攻略していく。
やがて仲間になるのは、魔力は少なくても人並み外れた五感を持つ獣人斥候リタと、盾と鎖で敵を止めて集める元騎士ガルド。そしてある日、カイルに左腕という代償を提示した天使セラフィナまで、罪悪感に耐えきれず天界の規則を破って地上へ降りてくる。
「私を伴侶にしてください」
「勝手に俺の腕を君の罪にするな」
左腕を失った本人は後悔していない。それなのに、なぜか天使の方が曇っている。
これは、隻腕の天才魔術師が、少し変わった仲間たちと迷宮を巡り、未知の魔法を見つけては解析し、圧倒的な力で攻略していく物語。そしてその好奇心が、やがて迷宮王国の秘密と、世界そのものの仕組みにまで触れてしまう。
――主人公最強×迷宮攻略×魔術解析×曇り天使の異世界ファンタジー。