あらすじ
影の一族に生まれ、王族を守るためだけに育てられたジータは、王の養女として第一王子レナートのそばで生きてきた。
そんなある日、父王が兄に言い渡した。
「ローズとテレーザ、どちらかと結婚しろ。決めなければ廃嫡だ」
決められないと悩む兄のために、ジータは自ら調査を買って出る。宰相の力を借り、臨時メイド「テクラ」としてサロモーネ伯爵家に潜入した。
そこで出会ったのは、男勝りで戦闘狂の赤毛令嬢・ローズと、冷静沈着で物流を操る黒髪令嬢・テレーザ。
戦場で背中を預け合い、港で未来を語り合ううちに、ジータの心は次第に揺らぎ始めていく。
兄の婚約者を選ぶための潜入のはずが——
なぜか、二人の令嬢から「あなたがふさわしい」と推されてしまった。
影として生きることを運命づけられた少女が、初めて自分の想いを選択する。