あらすじ
この作品は50話10万字を予定
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学校でも有名な美少女・白石結衣には、男子に対する強い恐怖心があった。
そんな結衣がある日の放課後、過去のトラウマを呼び起こすような出来事に遭遇する。
そんな彼女を救ってくれたのが、一人の男子だった。
しかし、そのときの結衣は極度の恐怖状態にあったため、相手の顔をほとんど覚えていなかった。
聞こえた声も、断片的にしか覚えいない。
でも、結衣は、せめてお礼だけでも伝えたいと思い、その男子を探し始める。
ところが、分かっているのは「男子だった」ということくらい。
同じ学校なのか。
同じ学年なのか。
それすら分からない。
なかなか見つからない中、結衣は学校行事をきっかけに、同じ学年の男子・高橋悠真と一緒に活動することになる。
悠真は特別目立つ男子ではない。
けれど、周囲をよく見ていて、困っている人がいれば自然に手を差し伸べる。
結衣が男子を苦手としていることを知れば、必要以上に近づかない。
それなのに、必要なときには必ず助けてくれる。
そんな悠真と一緒に過ごすうち、結衣は少しずつ彼に心を開いていく。
最初は、ただ「優しい人」だった。
次第に、「この人といると安心する」と思うようになる。
――もしかして。
私が探していた人は、この人なのではないか。
確信は持てない。
それでも、結衣は悠真と一緒にいる時間を大切にするようになる。
もちろん、トラウマがなくなったわけではない。
悠真の前でさえ、距離を取りたくなることもある。
それでも悠真は、そんな結衣を急かさない。
「無理しなくていいから」
その言葉に支えられながら、結衣は少しずつ自分のペースで彼との距離を縮めていく。
そして、いつしか「助けてくれた人にお礼を言いたい」という気持ちだけでは説明できなくなっていく。
会いたい。
一緒にいたい。
もっと彼のことを知りたい。
彼が他の女の子と話していると、胸の奥がきゅっと痛む。
その痛みの正体に気づいたとき、結衣はようやく理解する。
――私は、この人が好きなんだ。
助けてもらったことから始まった関係は、静かに、けれど確かに形を変えていく。
信頼は、いつの間にか恋へと変わっていた。
これは、傷ついた少女が、一人の少年を少しずつ信じ、心を開き、やがて自分の恋を見つける物語。