あらすじ
祖父の臨終に立ち会った「私」は、「先祖は海の向こうから流れてきた鬼で、俺たちの血にはその膏油(あぶら)が混ざっている」という不気味な遺言を聞く。
通夜の夜、本家の開かずの土蔵で固く封印された木箱を発見し開けると、強烈な生臭さを放つ角の生えた巨大な頭蓋骨が現れる。
直後、眼窩から黒い液体が溢れ出し、親族は一斉に狂気や体調不良で倒れ込む。
「私」もまた、東京に戻った後も耳底を揺らす謎の波音と、自らの額に現れた突起状の隆起に蝕まれていく。
一族に脈々と流れる異形の血と、怪異との抗えぬ連鎖を描く怪談…