あらすじ
剣と魔法の時代が幕を閉じてから、およそ一千年。
かつての脅威や秘術はすべて歴史の彼方へと消え去り、いまやこの世界を支配しているのは「電力」という新たなエネルギーだった。
アスファルトの道路を静かに走る電動車、空を定期便のように往く飛空挺、そして人々の手にあるスマホやネット端末。
高度なテクノロジーとインフラに守られたこの街は、犯罪すら存在しないほどの完全な平和と、穏やかな日常に満ち溢れている。
魔法など完全に忘れ去られた、退屈なまでの安全地帯。
誰もが平穏な未来を疑わない、そんな世界の中で――。
とうに終わったはずの神話が、今日も何食わぬ顔で、日常を生きている。