あらすじ

神々はすでに死んでいる。 その死骸を喰った者は聖種となり、土地を領有して、年に一度、領民から一人を受け取る。 白灰の領の中央には、白い塔が立っている。 領民は「お灰さま」と呼ぶ。塔は毎年、膝ひとつぶん伸びる。それが今年もお受けくださった証だと、誰もが言う。何人ぶんの高さになったのかは、誰も数えていない。 妹を塔に差し出された娘・霙は、領に入ってきた余所者に縋る。 聖種の血を体内に飼う狩人、鴉。刀を持ち、痛みを感じず、報酬を受け取らない女。 「妹を、取り戻していただけませんか」 「塔には入る」 「……それは」 「それだけだ」 鴉は塔の高さを測りはじめる。四百二十歩の影と、自分の膝の高さから。 出た数は、領の言い伝えより百多かった。

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小説を読もう2026/08/16
  • 現在の作品屠神録 ―白灰の領