あらすじ
僕の記憶は、たった一年分しかない。
それ以前のことは、何も思い出せない。
まるで、そこだけ世界から切り取られたような――完全な「空白」だ。
高校生・水野祐仁は、ある日、空見奈希と名乗る白髪の少女に、学校の天文部へと連れていかれる。
そこで告げられたのは――
「お前には、“パヴィ力”がある」という、自分自身も知らなかった言葉だった。
“ファービス”――それは電磁場を自在に操る、超能力にも似た力。
だが、その力には代償がある。
能力を使う者の身体は少しずつ蝕まれ、やがて死に至る。
それなのに――
なぜ、僕は生きている?
そして、なぜ僕の過去は“記されていない”?
天文部を中心に巻き起こる不可解な事件。
その裏で暗躍する、世界そのものを“再構築”しようとする者たち。
失われた一年。
消された過去。
そして、白髪の少女・奈希が抱える秘密。
戦いの果てに僕が辿り着くのは――
「自分は何者だったのか」という答え。
そして――
「彼女はいったい、誰だったのか」――
これは、失われた記憶を取り戻す物語。
世界の“空白”に隠された真実を、僕は知ることになる。