あらすじ
「あたしが笑うと、みんな笑うの。なのにね、たまに思うの。——あの中の誰が、ほんとに楽しかったのかなあ、って」
夏の終わり、セオリア荘の二階に新しい住人が来た。糸吉結、十八歳。売り出し中のインディーズアイドル。天真爛漫、距離感ゼロ、笑顔の圧が強い。そして彼女の「場を盛り上げる才能」の正体は——感情が人から人へ燃え移っていく、ことわりつき「情動伝染」だった。
発生源に触れて鎮めても、広がった波は止まらない。律の力と史上最悪に相性の悪い呪いが、ステージの上で静かに牙を剥く。
歓声も、ペンライトも、アンコールも。その声のどこまでが「ほんと」なのか——保証できるのは、呪いの効かない律だけ。
『デジャヴ少女はもう「はじめまして」と言わない』続編。本作からでも読めますが、前作の結末に触れます。
青春×異能×アイドル×シェアハウス。切なくて、最後はあたたかい話です。
※全六話(全○部)+エピローグ、原稿完結済み。毎日19時更新。