あらすじ

王の傍らには、いつも一人の道化がいる。 名は――ジョーカー。 王に敬語を使いながら平然と毒を吐き、権力者を笑い、時には王さえも笑いものにする男。 軍を率いる力もなければ、爵位も領地も持たない。 それでも王が誰よりも信頼するのは、四人の最高幹部でもなく、このふざけた道化だった。 かつて彼は、名すら持たない奴隷の少年だった。 そんな少年に手を差し伸べた先代王。 宮廷で出会い、やがて親友となった一人の王子。 そして先代王が死の間際に託した、たった一つの願い。 ――あの子が道を誤った時、お前だけは正してやってくれ。 時は流れ、王子は王となり、少年は『王の愚者』となった。 民に慕われる王を目指す、かつての親友。 その傍らでジョーカーは今日も笑う。 王が間違えば皮肉を。 権力が腐れば笑いを。 そして、この国そのものが道を誤るのなら――。 これは、王になることのなかった男が、 誰よりも王の近くで、その行く道を見届ける物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/08/16
  • 現在の作品王の愚者