あらすじ

結婚する前、義父母は私たちに約束していた。 白庭町にある、評判のいい公立小学校の学区内のマンション。将来はそこに、私と直人、そしていつか生まれてくる子どもが住めばいい、と。 けれど結婚三年目、夫の妹である真由が離婚した。 義母は、一本の電話でその約束をなかったことにした。 「真由は一人で子どもを育てなきゃいけないのよ。白庭町のマンションは、しばらくあの子たちに使わせましょう」 私は言葉を失った。 「でも……あそこは、私たちが住むって話でしたよね?」 義母の声が、すぐに冷たくなった。 「あなたたちはまだ若いんだから、いくらでもやり直せるでしょう。今は真由のほうが困ってるのよ」 私は反射的に、隣にいた夫を見た。 直人は数秒黙ったあと、私と目を合わせないまま言った。 「とりあえず真由に使わせよう」 「俺の妹なんだし、今は本当に大変なんだから」 あのときの私は、まだ知らなかった。 マンションのことなど、ほんの始まりにすぎなかったことを。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/08/16
  • 現在の作品義母が新居を義妹に譲り、妊娠5ヶ月の私は家を追い出されました