あらすじ
人の尻拭いばかりして、報われない人生を送ってきた志堂恒一郎。
仕事はできる。面倒ごとも片づけられる。
なのに増えるのは仕事ばかりで、自分のために生きた記憶なんてほとんどない。
そんな人生を事故で終えた恒一郎は、神とも妖ともつかない存在から告げられる。
「今度は好きに生きろ」
そして転生した先は、侍が刀を差し、妖異や呪いが実在する江戸風の異世界――瑞ノ国。
そこで恒一郎は、自分にこれまでとは違う何かが「見えている」ことに気づく。
しかも、その力はどうやら彼自身が思っている以上に、とんでもないものらしい。
転生早々、野盗に襲われていた美しい女・朱莉を助けたことをきっかけに、恒一郎は華やかな花街を巡る騒動へと足を踏み入れていく。
悪徳商人、腐った役人、そして人ならざる怪異。
また面倒ごとか――と思いながらも、前の人生とは一つだけ違う。
今度は誰かにやらされるんじゃない。
助ける相手も、欲しいものも、自分で選ぶ。
二度目の人生くらい、好きに生きてもいいだろう。
これは、人のために生きて何も得られなかった男が、江戸風異世界でもう一度、自分の人生を始める物語。