あらすじ
誰かに頼まれれば、断らない。
嫌なことがあっても笑う。
相手が望む言葉を選んで、自分の気持ちはいつも後回し。
高校一年生の朝倉澪は、周囲から「優しい人」と言われている。
けれど澪自身は、自分を優しい人間だと思ったことがない。
ただ、嫌われることが怖いだけだった。
そんな澪の前に現れたのが、同じクラスの神谷夕。
嫌なことは「嫌」と言い、無理なことは「無理」と言う夕は、澪とは正反対の性格だった。
ある日の放課後、夕は澪に問いかける。
「本当に嫌じゃないの?」
初めて自分の気持ちを問われた澪は、答えることができなかった。
「……分かんない」
その言葉をきっかけに、二人の距離は少しずつ近づいていく。
誰かに嫌われないために、自分を隠し続けてきた少女。
傷つくことを恐れ、人との距離を取ってきた少女。
正反対の二人が出会い、互いの弱さを知っていく中で、澪は少しずつ「自分の気持ち」と向き合い始める。
これは、恋だけでは終わらない。
誰かを大切にすることと、自分を大切にすること。
人に好かれることと、自分らしく生きること。
その答えを探していく、二人の青春の物語。