あらすじ
佐倉陰陽学園 第二巻
夏休みが終わり、佐倉陰陽学園に新学期が訪れる。
数々の出来事を乗り越え、少しずつ成長してきた一年一組の十五人。
しかし学園には、彼らとは異なる考え方を持つ生徒たちがいた。
名門の家に生まれた者。
優れた血筋を誇る者。
生まれ持った能力に自信を持つ者。
そして、家柄も才能も関係なく、自分の力で前へ進もうとする者。
他のクラスとの対立や交流を通して、晴真たちはこれまで知らなかった価値観に触れていく。
そんな中、夏休みに取り組んできたチーム研修の発表が始まる。
一年一組だけではない。
他のクラスも、それぞれの仲間と工夫を重ね、力を磨いてきていた。
互いの研究成果をぶつけ合う実戦形式の発表は、いつしかクラス同士の意地と誇りを懸けた戦いへと発展していく。
そして秋。
裏佐倉では、一年に一度の大きな催し――
霊馬とともに佐倉の地を駆ける「桜駆け」が開催される。
勝つために走る者。
家の名誉を背負って走る者。
仲間との約束のために走る者。
さまざまな想いを胸に、晴真たちも愛馬とともに秋の佐倉を駆け抜ける。
だが――。
華やかな桜駆けの裏側では、誰にも気づかれぬまま、新たな事件が動き始めていた。
家柄とは何か。
血筋とは何か。
才能とは何か。
多くの出会いと衝突を経験した晴真たちは、やがて気づいていく。
人を本当に強くするものは、生まれ持った力だけではない。
友達、家族、師匠、先輩、そして新しく出会った人々。
人と人との間に生まれる「縁」こそが、自分を支え、新しい道へ導いてくれるのだと。
黒桜寮に集った十五の若芽は、互いに枝を伸ばしながら、少しずつ大きくなっていく。
そして晴真にもまた、新たな「縁」が結ばれようとしていた――。