あらすじ
ゲルンシュタイン辺境伯令嬢ヒルデガルトには、八年間連れ添った婚約者がいる。
王国騎士団長の息子ランベルト。剣術大会三連覇を誇る、将来有望な剣士だ。
卒業祝賀会の夜も、いつものように仲良く――とはいかなかった。
「だいたい斧は格好悪い」
「ずいぶんありふれた武器ですこと」
些細な武器論争はいつしか大喧嘩へ発展し、勢い余ったランベルトが口にしたのは、まさかの「婚約破棄」。
ならば、どちらが正しいのか決めようではないか。
ヒルダが申し込んだのは、ノルディア王国伝統の正式な決闘だった。
「近接武器なら何でもいい!」
「本当によろしいのですわね?」
そしてヒルダが選んだのは――二本の巨大なバトルアクス。
『ノルディア王国決闘令嬢シリーズ』第三作。
剣を愛する青年と、斧を愛する令嬢。
八年間、言わなくても分かっていると思っていた二人が、一度決められた未来を手放し、改めて自分の意思で相手を選び直すまでのお話。