あらすじ
冷蔵庫が産声を上げた朝、世界は終わった。
「おぎゃあ」 「おめでとう」
話を合わせただけなのに。
家電が喋り、後悔が自立し、忘れられた記憶は地下四十七階で二十五年間待ち続ける。
顔のない怪物。 忘却保管庫。 焼きそばパンの影。 意味不明な哲学。 理解不能な感動。 全力の中指。 そして蝉。
「ツクツクブァォォッシィ!!!!」
爆笑していたはずなのに鳥肌が立つ。 感動していたはずなのに全部壊される。 壊されたはずなのに最後だけ本気で怖い。
これはホラーなのか。 ギャグなのか。 哲学なのか。 それとも巨大な焼きそばパンの影なのか。
誰にもわからない。
ただ一つだけ確かなことがある。
忘れたと思ったものは、 どこかでずっと待っている。