あらすじ
翼を失った鳥人の娘と、川から流れてきた蜂蜜色の瞳の青年。二人は、村を救うため仲間と共に鬼退治へ向かう。
辛い過去を抱えた娘の、冒険と、成長と、一途な恋のお話。
◇
今より昔、とある世界の、ひとつの村。
人間と亜人が共存するその村では、鬼が略奪と拉致を繰り返していた。
ある理由により翼を失ったため、鳥人でありながら人間と同じ外見をしている小夜(さよ)は、村の長の下で働いていた。
ある日小夜は、長と、村民代表の出水(いずみ)親子の会話を聞いてしまう。
出水たちは長に、鬼に対する警備を強化するよう訴える。それに対し、長は出水の息子を鬼退治へ向かわせる命令を下したのだ。
十八年前、出水の妻が川で拾い、我が子として大事に育てている、凱(がい)。
彼は出水家の跡取りであり、小夜がひそかに想いを寄せている人であった。
◇
鬼はなぜ、人を連れ去るのか。
「鬼」とは何か。
なぜ、凱は「川から流れ」てきたのか。
そして、小夜の凱への想いは、「どこへ」いきつくのか――。
※暴力描写あり。性描写なし。