あらすじ

私の夫は、夜になると怪物になる。 午前零時を過ぎると体温を失い、肌は鱗に覆われ、優しかった瞳は獣の光を帯びる。それでも朝になれば、シキはいつものようにコーヒーを淹れ、私の名前を呼んでくれる。 彼はいったい何者なのか。 隠された書斎で見つけた古い戸籍と手記が明かしたのは、百年以上ものあいだ、人間を愛することでこの世界に留まり続けてきた「影」の存在だった。 そして満月の夜、シキは完全な怪物へ変わる。 逃げるか、彼の名を呼ぶか。 私は恐怖のなかで、彼の冷たい巨体に手を伸ばす。 「あなたは怪物なんかじゃない。私の夫よ」 夜の彼も、朝の彼も、どちらも私の愛するシキだから。

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エブリスタ
エブリスタ2026/08/15
  • 現在の作品夜の温度、あるいは不揮発性の朝