あらすじ
西暦三×××年。
魂は科学的に証明され、人の記憶や人格に干渉する技術が確立された。
それによって、司法制度は大きく変わった。
犯罪者に、被害者の苦痛を理解させる。
そのために生まれた新たな刑罰――
「被告人を、被害者として転生させる」
世間では、それを「転生刑」と呼んだ。
だが、法に携わる者たちはそう呼ばない。
「適正刑」
罪に応じた人生を、罪人自身に生きさせる。
記憶を洗浄された被告人は、何も知らないまま被害者として生まれ直す。
そして、刑が終わった瞬間――
失われていた記憶のすべてが、本人へと戻される。
これは本当に、正しい刑罰なのか。
被害者は救われるのか。
罪人は何を知るのか。
そして、人間は他人の人生を経験することで、本当に罪を理解できるのか。
一話ごとに異なる事件。
一話ごとに異なる「人生」。
これは、犯罪と刑罰、そして人間の心を巡る未来の司法劇である。