あらすじ

王城の酒宴の卓で出す物を失った王太子エーリクは、十年の縁を結んでいた公爵令嬢ジゼルを譲ると札に書いた。「この女なら惜しくない。婚約は今日で終いだ」。公爵家が黙って払ってきた負けを帳面に控え、家を預かってきたジゼルは、泣きも縋りもせず卓を離れる。エーリクはその勝負に負けた。 札を取ったのは、卓にいた金貸しだった。買い取れと迫られてもジゼルが金を出さねば、男は言葉どおり札を持って社交界を回る。 新しい相手の披露の宴で、王妃が札をエーリクの前に置く。卓にいた貴族たちが、一人ずつ席を立つ。三つの領と年金を没収され、母方の領へ退くのはエーリクである。ジゼルが人前で初めて笑うのは、そのあと下る南の湊である。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/08/15
  • 現在の作品酒の席で婚約者のわたくしを賭けの品になさった殿下は、王家の籍を取り上げられるそうです