あらすじ
神崎恒一は、ポストに頭をぶつけて死んだ。
転生先で希望したのは「郵便局員」。
なのに与えられたのは――郵便ポストだった。
異世界の街角に固定された俺のもとへ、毎朝一人の美少女勇者が手紙を入れに来る。
表向きは、誰もが憧れる完璧な勇者。
けれど、その手紙に綴られているのは、
「怖い」
「逃げたい」
「誰かに弱音を吐きたい」
そんな、誰にも言えない本音ばかりだった。
動けない。
話せない。
俺にできるのは、彼女の想いをただ「預かる」ことだけ。
――それでも。
彼女が危機に陥ったとき、俺は初めてポストから動く。
そして出会ったのは、才能ゼロと判定された魔法使い、無機物と会話できる少女――ルミナ。
ポストと、ポストと話せる少女。
二人は互いを信じ、新たな力を手に入れていく。
勇者を救うため。
誰かの想いを届けるため。
郵便ポストから始まる、ちょっと変で、ちょっと優しい異世界英雄譚。