あらすじ
六歳の少年、ユウ・ヴァレン。
家族と穏やかに暮らしていた小さな村は、ある日突然、何者かの襲撃を受ける。
炎に包まれる故郷。
奪われていく日常。
そして襲撃者の中にいたのは、ユウが幼い頃から慕っていた男だった。
逃げる途中で川へ転落し、瀕死の重傷を負ったユウは、謎めいた研究者に拾われる。
少年を救うために使われたのは、人の意識を未知の世界へ接続する実験装置だった。
それから――十年。
眠り続けるユウの意識は、剣、忍術、魔法――異なる理を持つ世界を渡り歩いていく。
そこで待ち受けるのは、数え切れないほどの死。
敗北し、死を迎えても、ユウは再び立ち上がる。
死の記憶を糧に技を磨き、力を手に入れ、少しずつ強くなっていく。
しかし、その力には代償があった。
死を重ねるたび、ユウの中から大切な記憶が少しずつ欠けていく。
母の声。
父の顔。
兄妹との思い出。
復讐のために強くなればなるほど、復讐を誓ったあの日の記憶さえ遠ざかっていく。
それでも、ユウは世界を渡り続ける。
その先で出会う人々と、新たな絆を結びながら。
これは、すべてを奪われた少年が復讐を胸に幾つもの世界を巡り、
失っていく記憶と、新たに生まれる大切なものの間で、
自分の生きる意味を見つけていく物語。