あらすじ
十七歳のレオンは、冒険者になって二年経ってもFランク。十五歳の《天職鑑定》で示されたのは、剣術F、槍術F、弓術E、魔術F、身体能力E――戦う才能には恵まれていなかった。
そんな彼の唯一の固有スキルが、《適性看破》。他人が何に向いているのか、その「適性」だけは誰よりも正確に見抜ける。
ある日レオンは、二年間剣を振り続けても芽が出ない少女ミアに、盾術S・防御反応SSという才能を見つける。しかし、才能があるからといって、それまでの努力や本人の望みを捨てていいわけではない。さらに、攻撃魔法に失敗し続ける魔術師セシルには、魔力付与SSSが眠っていた。
適性は、今の強さではない。才能があっても、育てなければ使えない。そして一人では足りない才能も、仲間と組み合わせれば武器になる。
自分は強くない。だからこそ、誰を、どう育て、どう組み合わせれば勝てるのかを考える。これは、天職によって人生が決められる世界で、Fランクの少年が仲間たちの可能性を拾い上げ、やがて世界の「正しい才能」の物差しそのものへ挑んでいく物語。