あらすじ
魔法世界ソムリア。
岩と砂の荒野を街道が貫き、峠を越えれば、湖のほとりに町がある。
夜の通りに並ぶ灯りの柱。人の集う酒場の火。一日の疲れを流す湯屋の湯。王都へ走る汽車。
人々の暮らしの多くは、〝アペイロン〟と呼ばれる不思議な魔法石が回していた。
しかし、この世界は今、人の魂を喰らう謎の生命体〈ホロウ〉に脅かされている。金属の刃で切り刻もうとも、鋭い槍で身体を貫こうとも、アペイロンの魔法さえも、ホロウには通じない。
それを狩る力を持つ秘密結社。その英雄アルバは、任務の途中で魔法列車を襲われ、多くの魂が喰われる場面に直面する。絶望の底で、己の内に眠る光の力が覚醒する。
彼は、ホロウの正体とこの世界の理を明らかにすべく、能力者〝Lumen〟の仲間たちとともに、ある場所を目指す。
大陸の中央にそびえ、どの街道の高みからも見える白き蜃気楼。
ホロウの根源であり、この世界の秘密が眠るとされる、誰一人として踏み入ることのできない不可侵の領域。そして誰一人として、それについて考えることができない。ある者たちを除いては。