あらすじ
入学式の朝、私は前世の記憶を思い出した。
ここは前世で読んだ和風ダークファンタジー『御名帳』の世界。粒子のひとつひとつに神が宿り、巫女たちが神の力を借りて魔を祓う国。そして私こと雪村セツナは、そこに登場するモブである。
半年後、学院に魔が流れ込む。死者四十七名。私はそのうちの一人で、名前すら書かれない。
最弱の少初位に打てる手はひとつしかない。強い人に守ってもらう。
狙うは作中最強格、正一位にして首席合格確実の少女・神楽。氷の天才。
――そう思って、入学試験を兼ねた奉納試合で全力の媚びを奉納したところ。
なぜか神々に大ウケして、勝ってしまった。
そして人気のない回廊で、彼女は片膝をついて私の頬に触れ、こう言ったのだ。
「……奉納試合で言ってたあれ、本当?」
「あなた、私のものだって言ったよね」
あの、様子がおかしいのですが。