あらすじ
この物語は、恋人を失った若い画家が、取り返せない後悔を抱えながら、もう一度キャンバスへ向かうまでのお話。
サージェッツァ皇女の支援を受ける若手画家ジャックは、長いスランプの中にいました。
焦りから、ずっと自分を支えてくれた恋人メアリーの言葉にも耳を貸さず、ついには言ってはいけない一言を口にしてしまいます。
「俺が描けるようになるまでくらい、黙って支えてくれればいいだろ」
そしてメアリーは告げました。
「私たち、別れましょう」
失ってから初めて知る、彼女が抱えていた事情。
初めて買った、一輪の花。
けれど、その花を渡す相手はもういない。
取り返せないものを抱えた青年が、それでもその先を生きていく物語。
記すのは、わたくし、ラトゥナ・ケートでございます。
前編・後編+皇女視点の後日談、全3話完結。