あらすじ
異界から来た者の奇跡を記録し、時に災厄から国を守る王国。
そこで「薬の聖女」エマが生んだ霊薬は、難病を癒す奇跡として広まる一方、強すぎる力による事故と偽物の流通を招いていた。
事件の調停を任されたのは、真実を見抜く翡翠の目を持つ「天秤の妖精」セラフィーナと、王立図書館に仕える病弱な「剣」ビアトリクス。
薬師は危険ゆえに手を出せず、教会は奇跡ゆえに手を加えられなかった。さらに、本物の霊薬十本が王妹のもとへ渡っていたことが判明する。
誰かを悪者にするのではなく、救った命も、危うくした命も同じ天秤へ――。ふたりは聖女の祈りを、人が責任を持てる「祝福」へ変えていく。