あらすじ
港町の場末にあるジャズバー『BLUE NIGHT』。
トレンチコートを着た謎の男・久瀬恭一は、バーのマスターとのダーツ勝負に負け、「とっておきの話」を語り始める。
それは数日前、冷たい雨が降る北の港町で起きた出来事。
久瀬の前に現れたのは、片目の黒猫と後ろ脚を引きずる老犬だった。
すがるような瞳で久瀬を導く二匹を追い、辿り着いた高架下の廃倉庫で久瀬が見たのは、冷たくなった老人の遺体——。
警察が「病死」として片付けようとする中、久瀬の『遠見』の力は老人の頭部に残された暴行の痕跡と、奪われた手帳の存在を捉える。
老人を殺し、言葉を持たない動物たちをも踏みにじんだ悪質な若者グループ。
久瀬は東京の「腐れ縁の刑事」へ一本の電話をかけ、闇の中へと動き出す。
『遠見の男』本編のアナザーエピソードです(全5話)
久瀬さんが個人的に気に入ってしまいまして笑
5話で軽く読めます^_^
本編で警察を煙に巻いた謎の観測者・久瀬恭一が主人公。ジャズバーのカウンターで語られる、一幕のハードボイルド・ノベルです。
切なくも心温まる「絆」の物語
路上で助け合って生きてきた老人と動物たち。命が潰えてなお、愛してくれたおじさんの無念を晴らそうとする言葉を持たない者たちの純粋な想いが、胸を打ちます。
本編ファンに嬉しいニヤリとする演出
警視庁捜査一課の神条刑事や一ノ瀬准教授が電話越しに登場! 久瀬に振り回される二人と、久瀬のクールなやり取りも健在です。