あらすじ
病床で人生を終えたはずの少女は、戦国時代の黒田家に転生した。
八歳になり、前世では叶わなかった「自分の足で歩く」喜びを知った松。
だが、そんな彼女を待っていたのは――将来の政略結婚だった。
「……私、嫁に行きたくない」
ならば、嫁に出される前に味方を増やせばいい。
まず目をつけたのは、酒好きの叔父・休夢。
松は城の酒をこっそり持ち出し、自分の部屋で濾し始める。
「おじうえに飲んでほしくて」
「父上ではなく?」
「ええ。父上より、お願いしやすそうだから」
こうして八歳の少女は、酒を武器に親戚を懐柔する作戦を始める。
果たして松は、嫁に出されずに済むのか。
――これは、戦国の世で自分の人生を守るため、少女が最初の「橋頭堡」を築く物語。